[テーマ別]オリジナルカードを創ろう![Part10-4]...
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はく
お待たせ致しました。それでは第90回のPick結果を発表したいと思います。
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【第90回お題 : 本や小説のタイトルを名前に冠したカード】
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■【評価基準】■
今回は趣味です! 以上!
……という訳では、勿論ありません(特別賞枠は完全に趣味ですが)。
カードデザインが「タイトル名を意識したものなのか」「その本の内容を意識したものなのか」、そして それらを上手く捉えられているかどうか、そして毎度同じくカードバランス等諸々を含めた上で評価しています。 (私の見識の低さ故にデザインを勘違いしてしまっているかも知れませんが、その場合はどうかご容赦下さい)
テキストに不備があり挙動が多少おかしくなる投稿についても、そこから意図する挙動が 汲み取れるのであれば、そのように拡大解釈した上でPickをしています。
今回、出典が不明瞭な投稿について、検索しても元作品が分からなかったものは全て評価対象外としました。
以下、受賞投稿の発表です。
◆【入賞】◆
>>595 闇の嘆願者様 《無頼の徒》
WotC公認、神河物語の背景を描いた一冊。初の邦訳背景物語という事もあって、この一冊から読んでみようと思った人は多いのではないでしょうか。 カードの方は、能力として自身に劣化版《梅澤の十手》を内蔵し、ようやく製作者らしい貫禄を手に入れた《梅澤俊郎》。伝説でないのは好評価です。 それにしても……カウンターが1つになっても十分に強力な能力である辺り、十手はホント強力ですねぇ。そのデザインを評して入賞とします。
>>628 肉じゃが様 《「超」整理法》
ライブラリーを「超」整理。大体「超」なんて付くのには碌なモノが無いのですが、これはそんな観念を打ち破る凄まじいまでの「超」整理っぷり。 それっぽい能力ですが、単純なサーチの要領で使う訳にもいかない1枚。最大限に活用するには、デッキ構築の時点からの工夫が欠かせないでしょう。 上手く組めばコンボにも使えそうです。大方《選り抜きの記憶》よりは強いんじゃないでしょうか…… そのデザインを評して入賞とします。
>>633 名も無き者様 《蜘蛛の糸》
芥川龍之介の有名な短編小説。芥川作品は、それが啓発のようにも、風刺のようにも、はたまた全くの無関心であるようにも読める所が非常に面白い。 誰でも救い取る慈悲の心と、我欲の為に再び落ちてゆくならず者……と小説通りの効果。《生命の息吹》なども考えると、色も決しておかしくはない。 しかし、宜なるかな、その慈悲の心も、ゲーム中では軽量リアニ呪文として悪用の限りを尽くされる事でしょう。そのデザインを評して入賞とします。
>>650 逃亡者様 《フランケンシュタイン》
ゾンビ、ヴァンパイアと並んで三大「夜の怪物」に挙げられる、頭にボルトを通したツギハギだらけの人造人間……というのが一般的なイメージでしょう。 解説の通り、屍肉を継ぎ合わせて怪物を造り出した人がフランケンシュタインです。怪物そのものを指す訳ではありません。能力もそのストーリー通り。 カウンターの数や出てくるクリーチャーのサイズが、何処と無く《墓所王の探索》を髣髴とさせますね。そのデザインを評して入賞とします。
★【大賞】★
>>613 哲学するゴブリン様 《星の王子様》
「大切なものは、目では見えない」のフレーズと共に、今尚童話として語り継がれるサン=テグジュペリの作品。これは童話の形で描かれていますが、 その中身の奥深さは単なる子供話に終わらないものがあります。戦時中、死の間際に残した作品だけあって、何か訴えかけるものを感じますが、さて。 そんな『星の王子様』の有名なイラストである、星に3本のバオバブの巨木が構えている様子をイメージした能力。攻撃制限として働いてくれます。 しかしながら肝心の星の王子様は、ただ突っ立っててバオバブを嗾けるだけという、それっぽいと言うべきか役立たずと言うべきかよく分からない奴に。 この一冊に限らず、童話というのは童心に帰れていいものですね……それだけで読む価値があるというものです。今回の大賞とさせて頂きます。
●【特別賞 … 今、私の机の上に同名の本があるで賞】●
八百長とかじゃなく、本当にあります。要するに私の趣味が垣間見れ……いやいや。 ついでなので、その本(小説)の中から、私の心に残っている一節を挙げさせて頂きました。
>>606 fuyu様 《そして誰もいなくなった》
《Prisoners at the bar, have you anything to say in your defence?》 ……アガサ・クリスティの有名な一作。影響を受けた推理小説は数知れず。 思えば私が最初に読んだ洋書はこれでした。推理小説好きだという方は是非、原文で読んでみてはいかがでしょう。また違った楽しみが味わえますよ。 その効果は当に『And Then There Were None』。撃てれば宇宙なのは間違いないのですが、如何せん重い。土地が残るのはメリットかデメリットか。 ある意味《黙示録》以上に「仕切り直しや!」といったコメントが似合うカード。そのデザインも含めて特別賞とします。
>>615 名も無き者様 《闇に囁くもの》
《Ia! Shub-Niggurath! The Black Goat of the Woods with a Thousand Young!》 ……恐怖小説の金字塔、クトゥルフ神話の世界を描いた著名な作品。 クトゥルフ神話の原点を創ったのはこの小説の作家、H.P.ラヴクラフトですが、それを神話として体系付けたのは他の作家によるところが大きいとか。 そんなクトゥルフをモチーフにしたエルドラージ+新機能のLvアップ。自分の能力がLvアップコストに繋がるので、このLv12は見た目以上に容易い。 《ウラモグの種父》と組んで場を落とし子で埋め尽くせば……まさにルール無用の狂気とも言うべき戦場に。そのデザインも含めて特別賞とします。
>>621 Nishi様 《不思議の国のアリス》
《"but a grin without a cat! It's the most curious thing I ever saw in all my life!"》 ……まさかこの作品に説明なんて要りませんよね? アリスは今でこそ児童文学として定着していますが、原文を辿ればそこは言葉遊びと謎掛けの宝庫。当にワンダランドと言うべき興味深い一冊です。 カードは、よく伸び縮みするアリスらしい能力(ってこいつ兵士なんですね……)。非常に優秀なウィニークリーチャーとして活躍が期待出来ます。 カジュアルの際は、是非アン・ルールを適用して《Little Girl》宛らの妖精になって欲しいところ。そのデザインも含めて特別賞とします。
>>641 名も無き者様 《バカの壁》
《現代人がいかに考えないままに、己の周囲に壁を作っているか。》 ……養老孟司先生のベストセラー。私の高校時代の課題図書だった記憶が。 目次を見るや否やえらく面倒臭そうな単語のオンパレードですが、いざ読み進めるとすんなり読み通せてしまいます。……理解度は今一つですけどね。 その無意識の壁、というのを活かした能力になっています。アーティファクト・クリーチャー故割られるのは必至ですが、強力な攻撃制限となる1枚。 エルドラージ覚醒の登場で、防衛が持ち上がっている今でこそ光輝く1枚かも知れません。そのフレーバーも含めて特別賞とします。
■【総評】■
御意見・御指摘は増刊号まで。
前回のPickを終えた時点で何にも思いつかなかったので、ええいままよと趣味に走ってしまった 今回のお題ですが、投稿数も多く、また非常に興味深いタイトルもあり、とりあえず一安心。
今回挙げられたタイトルの半数くらいは読んだ事がありますね。残り半数は未読、というか初耳のものさえちらほら。 最近仕事で走り回る事が多いので、その合間にでも、未読のものは是非読んでみたいと思います。
それと、お題発表時に「机の上にあるのと同じタイトルがあれば特別賞にしよう」とは決めていましたが、 まさか4つも当たるとは……いや、寧ろ4つで済んだのが不思議なくらいなのかも知れません。
次回以降は出来るだけ普通のお題で行きたいと思います。
次回予定:【「ターン」「フェイズ」「ステップ」を含むカード】
では見事大賞となりました哲学するゴブリン様の御名前と御投稿作品は>>3に記させて頂きます。
以上、第90回のPick結果発表でした。
(last edited: 2010/05/14(金) 20:30:16)
2010/05/13(木) 11:44:17
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