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2024/12/18(水) 21:48:28

新・黒単コントロールを極める 6

1 :
名も無き者
過去スレ
新・黒単コントロールを極める
http://forum.astral-guild.net/board/21/7/
新・黒単コントロールを極める2
http://forum.astral-guild.net/board/21/122/
新・黒単コントロールを極める3
http://forum.astral-guild.net/board/21/261/
新・黒単コントロールを極める4 再建
http://forum.astral-guild.net/board/21/328/
新・黒単コントロールを極める 5
http://forum.astral-guild.net/board/21/1464/#998

その他
黒全般スレ 2
http://forum.astral-guild.net/board/21/19/

2011/09/21(水) 12:29:33

1000 :
目玉
黒の定義 -フレーバー、機能、ゲームバランスの調整
原文 Defining Black
著者 Randy Buehler

R&Dが何年か前にカラーパイの再検討を行っていたとき、私たちはそれを二つの段階に分けて行った。はじめに、フレーバーの専門家たちが、それぞれの色がどんなことを表現し、またそれぞれがどのように関わりあっているのかを討論し、明確化した。マークは月曜日の記事で、黒という色の哲学と、そのカードが持つべきフレーバーを紹介することにより、見事にそのプロセスの成果を示してくれた。カラーパイに関する討論の二つ目の段階は、全てのマジックのメカニックを調べ上げ、それらが五つの色にどのように振り分けられているのかを調査することだった。第二段階の大きな目的は、次の二つであった。

それぞれの色が、平等にメカニックを割り振られているか確認すること。
それぞれの色のメカニックが、新しく明確化されたフレーバー・パイに適合するかどうか確認すること。
この記事の中で私は、現在黒のメカニックがどのような見方をされているか、その話し合いがどのように行われたのかを見ていきたいと思う。

私たちはまず、今までのこのゲームの歴史の中で蓄積されてきた全てのメカニックを数え上げて、それが公平に振り分けられているかを検討した。もちろん、メカニックを数える上で使うことのできる明確な基準は存在しない。幾つかのメカニックは、明らかに他のものよりも多くのカードで採用されている。よって私たちが行ったのは、平均的なブロックに、そのメカニックのカードがどのくらい入るかを見積もることだった。この検討における本当の目的は、私たちが新しいマジックのカードを作り続けることができること、つまり、それぞれの色から同じ大きさのポテンシャルを引き出すことができるとことを確かめるためであった。

以前のコラムで議論したとおり、私たちの最初の結論は、メカニックを公平に分配した状態と比べて、青が最もたくさん持っているということだった。よって、わたしたちは幾つかを青から移した。メカニックパイの20%以上を持っていると感じられたもう一つの色は、黒だった。メカニックのリストをよく見回すと、黒は幾つかの非常に内容の充実したメカニックを持っているようだった。(クリーチャー破壊、手札破壊、スーサイドブラック・ウィニー、代償のあるファッティ、マナ加速など。)しかしもっと重要なのは、デザイナーが、黒が最もデザインしやすい色だと報告していたことだった。黒のデザインファイルは、たいてい非常によいカードであふれ出そうになっており、一方でデザイナーは、赤に他にどんなカードが入れられるだろうかと悪戦苦闘していた。

黒から何を移すか探す際に、私たちは過去の歴史及び現在のフレーバーに配慮しなければならなかった。例えば、《生命吸収》というカードがある。これはライフを得るメカニックの一種であり、元々黒の能力ではない。しかしそのフレーバーは黒にぴったりと当てはまるため、私たちはそれを残した。(ただし、ドレインは黒がライフを得る唯一の方法である。別な何かから奪ってこなければならないのだ。)また、緑は墓地をリソースとして利用する上で最も優れた色だが、死者蘇生は歴史的にも、フレーバーとしても適切であるため、私たちはそれを残すことにした。

黒から赤に移した、二つの大きいメカニックは、一時的なマナ加速(すなわち《暗黒の儀式》から《煮えたぎる歌》への移動)と、一時的なパワー強化(すなわち《彼方からの呼び声》から《怒髪天》への移動)である。《暗黒の儀式》が実際にどんな効果を持っているのかを考えると、それは黒に特有の効果ではないことがわかるだろう。リチャードはアルファを作る際に、このメカニックに非常に強い黒のフレーバーを与えたが、もし悪魔的な儀式によるものだと言えば、どんなものだって黒のカードにしてしまえる。何かを移さなければならないという事情がなかったら、私たちはリチャードの最初の思いつきに従って、満足していただろう。しかし、一旦移動しなければならないという決定を行うと(この決定はリチャードも賛成してくれた決定でもある。彼はフレーバーパイとメカニックパイの明確化の両方で、多くの助言を与えてくれた)、これはよい選択のように思われた。赤は何かを追加しなければならない色であり、フレーバーパイの議論によって、赤は非常に直情的で「一瞬でも」「今、今、今すぐ俺にくれ」という性格の色であることになっていたからである。カードアドバンテージなんて糞食らえ。赤は今何かを得るために未来を投げ捨てたとしても、完全に幸福なのだ。《暗黒の儀式》のメカニックは、この哲学の完全な具象化であると思われた。だから私たちはそれを移したのである。

《彼方からの呼び声》は黒のフレーバーを持っているが、黒のメカニックであるというわけではない。そのメカニックは、赤が最初から持っていた、炎のブレスのインスタントバージョンである。それは同様に、全く未来を保証しない現在のアドバンテージを得るために、リソースを使ってしまうメカニックだ。それは赤にあるべきだろう。

これら二つは、黒に行われた最も大きな変更である。しかし私たちは、幾つかのメカニックを明確化するために少なからぬ時間を費やし、黒と赤の違いをはっきりさせようとした。例えば、私たちは今まで、「攻撃しなければならない」と「ブロックに参加できない」を、赤のクリーチャーと黒のクリーチャーの両方の欠点として使用してきた。しかし、「可能ならば毎ターン攻撃に参加する」は非常に赤的な能力であることが明らかになった。赤のクリーチャーは自分自身を抑えられない。例え《トロールの苦行者》が戦場の向こう側で舌なめずりをしていても、熱狂にのまれ、突っ込んで行ってしまうのだ。一方で、「ブロックに参加できない」は本質として黒的な態度である。黒のクリーチャーは、どんなに悲惨な状況でも、あなたを守るというようなことに煩わされない・・・彼らは自分の周りを警戒することにしか関心がないのだ。よって、私たちはこれら二つの欠点を適切に区別することにした。それぞれの欠点を相応しい色に限定することによって、少しではあるがゲームにフレーバーを与え、それぞれの個性を明確にすることができるだろう。

黒と赤のもう一つの類似点は、何らかの欠点を持つことによって、本来よりも低いマナコストで強力な力を持つクリーチャーを得ていることである。これは決して、私たちがそのようなクリーチャーを取り除こうとしているのではない。《バルデュヴィアの大軍》のようなカードは、赤の「現在のためには、将来どうなるかを考えない」という性質にぴったりと当てはまるし、《にやにや笑いの悪魔》は黒の「邪悪なものを使役する」というフレーバーにぴったりと当てはまる。しかし私たちは、二つの色の個性をもっと明確に区別するべきであると考えた。私たちが気づいたのは、赤が既に大型クリーチャーにおいて二番目の色であるということであった。それらが後れをとるのは緑に対してだけなのだから、コストの低い大型クリーチャーを持っている必要はない。「ハイリスク・ハイリターン」なクリーチャーは、黒にこそ相応しいはずだ。私たちは、《ファイレクシアの抹殺者》のようなカードを、「スーサイドファッティ」と呼ぶことにし、それらは黒の中心的な要素であると考えている。

一方で、何らかの色が「スーサイドウィニー」で最も優れた色にならなければならないが、私たちは赤がそれに相応しいと決定した。《ジャッカルの仔》《はぐれ象》《ミノタウルスの探検者》は非常に赤らしいカードであり、一方で黒は、ウィニーの色であるとはされていない。これには二つの理由がある。一つは非常に機能的な面からで、全ての色(青は除くとしても)で良いウィニーデッキを作ることができては、ゲームが面白くないということからだ。もう一つはとてもフレーバー的な面で、邪悪な存在と契約を結ぶ行為は、とても大変なことであるからだ。代償は高くつくが、報いは大きい。「ゴブリンウィニー」とは違って、「デーモンウィニー」という表現には違和感がある。マジックは、フレーバーと機能が並び立ってこそ魅力的なゲームとなる。私たちがおこなったのは、まさしくそういうことだ。

黒に対して私たちが行った変更は僅かなものだ。“疫病”というフレーバーの効果は、“-X/-X”を与える効果を持つべきである。全てのクリーチャーにダメージを与えるのは、赤の役割だからだ。クリーチャーのリアニメーションの殆どは黒の機能となるが、白のカードでフレーバーが合えば、この限りではない。“教示者”効果は、引き続き相応しい色に分配される。緑はクリーチャーの教示者を、赤は運任せの教示者を、黒は悪魔との契約による教示者を、という具合である。黒は飛行における3番目の色であり、再生における1番の色であり、アーティファクトとエンチャントを破壊することができず、もちろん現在のまま、クリーチャー破壊と手札破壊のエキスパートである。

これが現在の黒の状態だ。私たちは、機能とフレーバーの両面で、黒は依然たくさんの優れた要素を持っていると考えている。しかしこれまでのように、出したいカードがどのセットでも溢れてしまうというようなことにはならないだろう。

個人的にはWotC社からリムーブしてもらいたいほどの犯罪行為。当時は勿論、今でも頭に来る駄変更でした。赤には他色が羨む優秀なメカニック、火力があるだろうに。
(last edited: 2012/04/23(月) 21:11:54) 2012/04/23(月) 19:28:41
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