部族スキーよ、ここに集まれ!!
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「カカシ探偵ドラン 後編」 電波来たから本気で書いてみた。暇な人だけ読んでください。コ○ンが好きな人は読まないで下さい。
ギギー……!(CM明けの扉が開く音)
「犯人は……あなただ!」 ドランは76をビシリと指差す! 「そんな! 待ってください! 私は犯人じゃありません! 私にはアリバイがあります!」 「ぐだぐだるせぇんだYO! 理由が知りたきゃ質問スレと81でも嫁! 81はアンカ間違ってるがな!」 以下型通りのやり取りがしばらく続き、ふっきれたように76は言った。 「……そうです。……私が、犯人です」 結局自白かよ、とドランは思った。だったらハナから言い逃れすんなよ! どうせ自白するって製作者側に決められてんだからよ! 「そ……そんな! 76さんが犯人だっただなんて!」 75は驚きを隠せない。 「僕が間違ったことを言わなければ……76さんも罪を犯さなかったかもしれないのに……」 74は今さらながら己の軽率さを悔やんでいるようだった。 「でも、何故?」 ドランは動機を聞く。追及の手は緩めない。と、76の様子が急に変わった。 「あの人が悪いのよ! あの人が伝説のくせに、墓地に三体もいるのがいけないのよー!」 そう叫んで76は泣き崩れた。その理由がわかっているだけに、周りの誰もが沈黙せざるを得ない。悲痛な叫びだった。 ひとしきり彼女が泣いた後、ドランが口を開いた。 「確かに……伝説のクリーチャーであるにも関わらず、デッキに複数枚入っているのは、世界観をきちんと再現しているとは言いがたい……。いや相手のデッキと合わせて1枚で無ければ……」 「ゲーム性を追及したゆえの悲劇ってわけね」 灰原さんはあくまでクールだ。そんな彼女(《妖精の女王、ウーナ》)も、二体目が出れば対消滅してしまう。ドランは胸が痛んだ。 76は終始俯きながら、警察に連れて行かれた。他の容疑者たちも疑いが晴れると、それぞれ帰っていった。 「これで一件落着ね……あら? そういえば、パーマネントは6個破壊されたのよね? 何が破壊されたの?」 灰原が当然の疑問を口にする。 「それがね、歩美ちゃん(《コルフェノールの若木》)を対象にしていたらしいんだ」 灰原は首を傾げた。 「何故破壊されないとわかっていて、歩美ちゃんを対象にしていたのかしら?」 「それは……俺にもわからないな。これは俺の想像に過ぎないが……76の中に残った最後の優しさが、そうさせたんじゃないか」 76の恐怖から解放された歩美がドランに飛びついてきた。ドランは口にこそ出さないが、思う。 (こういうことがあった後は女はガードが甘くなるからな。うっへっへ、今夜は歩美ちゃんの葉っぱを、徹底的にむしり散らかしじゃーい!) 「うえーん、怖かったよー!」 「歩美、大丈夫か!」 「……うん、でも私、4回しか対象にされなかったの」 「な……それで残りの2回は何を対象に?!」 (あーあ、再起すんのめんどくせー。76、俺のパーマネント壊すなよぉ。) 「それがね……樹人探偵団の残りの男の子二人。おっきい太ったのと、小さいの」 ドランはそれを聞いてしばらく固まった。そして、答えた。 「あー……うん……まあ、いいんじゃないか? あいつら、だんだん空気になってきてたし。俺も名前忘れてたしw あのジャイアンとスネ夫の親戚みたいなやつらだろ? いいっていいって」 歩美はそれを聞いて少し考えた後、笑ってこう言った。 「そうよね! 私もそう思ってた!」 「少年探偵団の二人はもともと、要らない子。少年漫画じゃ主人公以外はみんなカワイイ女の子ってのが、ガチだものね」 「ちょ! 灰原、お前自分の立ち位置わかって言ってんのかよ!」 (自分でカワイイ子とかいうかあ? しかも5/5飛行で……) 「別に。分かっているつもりだけど?」 (あー、こういうツンツンしてる女王様に責められるのも悪くないかも。あー……歩美ちゃん……灰原……俺はどうしたらいいんだ!) ドランが煩悶に押しつぶされそうになっていると、歩美が腕をとって瞳を覗き込んできた。慌ててドランは我に帰る。 「そういや、毛利さんとか、目暮警部は?」 「ああ、あいつらはこのレスの長さで表現するのは難しいから、割愛することにした。だいたい、女以外に俺は興味は無い! ……と、筆者は言っている」 「蘭さんが出てこなかったけど?」 灰原が冷たい口調で前編との矛盾点を突いてくる。 「うん、巨人の女に萌えるほどの年でも無いんだよな、俺。小学生だし」 「そう」 (あれ? 歩美ちゃんが寄ってきたら、すぐに話しかけて自分に注意を? ひょっとして灰原、君は俺のこと……うあああああ!) ドランは再び煩悶に巻き込まれた。右腕に歩美をぶら下がらせながら。 そのぶらぶらが気になるのか、灰原が再び口を開く。 「これで、終わったのね」 少し、寂しそうでした。 「な、何を言ってるんだ! まだまだ、未解決な問題は山ほどあるぜ!」 (そうじゃないと歩美ちゃんの葉っぱをむしれないじゃないか!) 「本当かしら」 「当たり前だ! これからみんなで未解決のMTG問題を解決していこうぜ! 俺が、いや、俺たちならできる!」 「わーい、歩美もさんせー!」 灰原は歩美がいるのが嫌なようでそっぽを向いていました。が、ドランと一緒にいる理由ができるのは嬉しいようで、少しだけ頬を染めていました。 「しょ、しょうがないわね。また次の問題頑張りましょう……みんなで」 八月も末のことでした。ドランと樹人探偵団の旅は、まだまだ続く。
(後日談) 「そういや、探偵団の男の子二人って、《戦舞いの蘇生》で復活できるよね? ちょっと小さくなるけど」 「歩美は本当優しいな。でも、いいんだよ、そしたら、《刈り取りの王》でまた君が頑張らなきゃならないだろ? 君が苦労するくらいなら、あの二人が墓地にいる方がずっといい」 「まあそうね。歩美が苦労するのは構わないけど、要らない子を戻すのに6マナも払うのは無駄遣いもいいとこだわ」 (うっわー、灰原さん、起動型能力にX持ってるくせに、きついこと言い過ぎだよ) 苦笑する。だが、今のドランには灰原に対してかつてのような焦りは無かった。 ――ドランはベッドの上で二人をそれぞれの手でゆっくりと引き寄せた……。
拝読ありがとうございました。
2008/08/29(金) 22:26:26
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